Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本領域では、尊厳概念について概念史の立場から解明を進める。ヨーロッパではスイス基本法に見られる「被造物の尊厳」といった新たな尊厳概念が登場し、これまでの尊厳概念史では、歴史的な整合性が不明になっている。これを踏まえ、本領域の学術的問いは、「現代の「被造物の尊厳」などの新たな尊厳概念を踏まえた、欧米圏の尊厳概念史の再構築は可能か」である。したがって、本領域の研究目的は、このような概念史モデルを構築・提案することにある。主に独仏語の概念史においてその源泉となりうる水脈を調査しつつ、他方で尊厳概念不要論の根拠となる隣接概念を、比較概念史的に調査検討することで、この目的を達成する。