Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
ヒラメ仔稚魚の成長と減耗の過程および要因について次の2つの行動実験を行い,以下の結果を得た。 1.水温と摂餌開始時期がヒラメ仔魚の成長と減耗に及ぼす影響 ・水温区15°,18°および21℃におけるヒラメ仔魚のpoint-of-no-return (PNR)は,それぞれ孵化後,7.5日,4.8日および4.0日であることがわかった。 ・同日齢であれば,高水温区の仔魚ほど高成長率で高死亡率を示した。 ・絶食の日数が増えるに従って日間成長率は有意に減少し,死亡率は増大した。 ・高成長率を維持し,飢餓による死亡率を押さえるためには,ヒラメ仔魚は15°,18℃および21℃でそれぞれ卵黄吸収後2日,1日,および1日以内に摂餌を開始する必要があるものと示唆された。 2.サイズ差がヒラメ稚魚の成長と社会行動に及ぼす影響 ・小サイズ群の成長は大サイズ群の存在により著しく抑制された。 ・大サイズ群は小サイズ群の摂餌量を抑制することはなかったが,強い攻撃行動を示すことによって小サイズ群の活動を抑制した。 ・小サイズ群の低成長は大サイズ群の攻撃行動による生理的ストレスによるものと推測された。 以上の結果を取りまとめて国際誌に2編の原著論文として公表した(Journal of Fish Biology, Aquaculture)。またこの成果を夏に英国で開かれる"THE FISHERIES SOCIETY OF THE BRITISH ISLES ANNUAL SYMPOSIUM 2003,FIish as models of behaviour"で発表予定である。
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