Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
1.非線形システムに対する知識ベース型反復学習制御に関する研究 人間の学習過程の単純化されたモデルに基づく反復学習制御方式はアルゴリズムが簡単である反面,一般に誤差の収束は遅い.本研究では,過去の経験を記憶した知識データベースを用いることにより,誤差の収束を大幅に改善する方法をいくつか提案し,その有効性を計算機シミュレーションにより確認している. 2.人間の片足立位における姿勢安定性とその制御モデルに関する研究 人間の片足立位における姿勢維持メカニズムを解明するために,片足立位上体における重心変動と圧力中心を計測する実験を行った.重心は6個のカメラによるモーションキャプチャーシステムにより計測し,圧力中心ほフォースプレートを用いて計測した.人間の両足立位では,その姿勢を維持するために,開ループ制御と閉ループ制御が姿勢に応じて用いられているとの報告がなされている.ここで行った実験結果を解析した結果,片足立位では,高ゲインの閉ループ制御がその姿勢維持のために不可欠であることが定量的に示された. 3.人間の歩行の動的安定性評価に関する研究 人間の歩行の動的安定性を定量的に評価することにより,近年問題となっている老人の転倒の危険性を予測することが可能になると考えられる.そこで,人間の重心付近に3次元加速度計を装着することにより,歩行状態における重心の変動に関するデータを取得し,そのデータに対して近似エントロピー法を適用し,重心変動の大きさを定量的に評価する方法を考案した.若年者グループと老年者グループに対する実験データに対する評価を行った結果,老年者グループの重心変動が大きいことが定量的に示され,この手法の有効性が確認された.また,非定常過程に対する解析手法として知られているDetrended Fluctuation Analysis(DFA)を適用し,近似エントロピー法とは異なる観点から,加齢の歩行の安定性におよぼす影響について考察を行った.
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