Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
FRPラミナを積層接着した積層材は、軽量高剛性、高耐久性、良好な成形性により、軸流回転機翼などの複雑な形状の構造体においても、有効利用が検討され始めている。その有効利用においては、曲率・ねじれ率が場所的に変化し複雑な形状を持つ積層シェル等の利用も必要になっている。本研究では、対称、逆対称、クロスプライ、アングルプライ等の複雑な形状の積層シェルの振動問題に対して、ラミナの積層数、配向角などの影響に注目したパラメトリック解析を行い、その構造設計の基礎資料を集積することとした。初年度においては、対称積層シェル、逆対称積層シェル、クロスプライ積層シェル、アングルプライ積層シェルから成る複雑形状積層シェルの曲げ問題を対象として、一次せん断変形理論に基づく定式化を行った。次に、外国人特別研究員らが開発した高精度振動解析法に基づき、種々の積層シェルの曲げ・振動問題に対して、ラミナの積層数、配向角などの影響に注目したパラメトリック解析プログラムの開発を行った。具体的には、異形積層シェルの曲げ問題におけるグリーン関数のプログラムとグリーン関数を応用した振動解析プログラムを開発した。次年度においては、異形積層シェルのプログラムに基づいて、曲率・ねじれ率が一定の場合および場所的に変化する場合について、多種類の複雑な形状を持つ積層シェルの安全設計のために、これらの積層材の強度、振動性状等を解明した。具体的には、ラミナの積層数、配向角などの影響に注目したパラメトリック解析を行って、複雑な形状の積層シェル構造材設計および振動設計のための基礎資料の集積を行った。
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