Project/Area Number |
00F00298
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Host Researcher |
福本 昌宏 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授
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Foreign Research Fellow |
HU Wangyu 豊橋技術科学大学, 工学部, 外国人特別研究員
HU W.-Y.
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 溶射 / 金属間化合物 / FeAl / 機械合金化法(MA) / HVOF溶射 / ナノ結晶組織 / 規則化 |
Research Abstract |
構造材料の強度特性改善や材料における新規機能発現法として、材料のナノレベルに至る微細組織化が有用とされる。各種金属間化合物材料の多くは、高温特性に優れ、また比強度が高く、さらに原料が安価であることなどから、従来の耐熱鋼等の代替材料としての使用拡大が期待されている。 本研究では、初年度のFeAl材料に加え、新たにNiAl, CoAl, Cr_2AlおよびCrAlFe各金属間化合物材料を採り上げ、これら材料の飛躍的な特性改善を目指し、微細結晶粉末の成膜化を続行した。昨年同様に、微細結晶粉末の作製には機械合金化法(MA)を、また成膜には粉末への熱影響の少ないHVOF溶射法、ならびに比較のために一部減圧プラズマ溶射法を用いた。二年度の研究成果は以下の様である。 いずれの材料系においてもMA処理時間の増大に伴い原粉末は次第に微細化し、長時間の後に凝集する傾向が認められた。MA処理に伴いX線回折ピークは徐々に低角度側にシフトし、金属間化合物相への移行および結晶構造変化が現れた。またMA時間の経過に伴いピークは次第にブロード化し、結晶粒の微細化および格子欠陥の増大化が認められた。Scherrerの式により、最終の粉末結晶粒径は20〜30mmに達するものと推測された。CoAl材料等について磁性特性変化を調査した結果、MA時間の増大に伴い磁性の減少傾向が認められた。本来規則化した金属間化合物は室温では常磁性を示すことが知られており、MAによる磁性の減少は強磁性成分が減少し、常磁性を示す金属間化合物相が現れたものと考えられる。またMAの進行に伴い徐々に常磁性へと変化するが、長時間の後には飽和した。これは不規則化された金属間化合物相が一部形成されたことによるものと考えられる。粉末に対する熱処理の後には磁性が全くみられなくなったことより、金属間化合物相の規則化が起こったものと考えられる。 適正条件の下に作製したMA処理粉末をHVOFまたは減圧プラズマ溶射し皮膜を作製した。X線回折の結果より、皮膜にはブロード化した金属間化合物相のピークが認められた。したがって、微細結晶組織を形成するMA法と熱影響を抑制可能なHVOF溶射法を用いることにより、ナノレベルでの微細結晶構造を有する金属間化合物相皮膜の作製を達成することができた。皮膜に対する微視硬さ、高温硬さおよび摩耗特性評価を行った結果、いずれの金属間化合物皮膜においても、所望の優れた特性が認められた。なお本研究に関連して、各種金属間化合物等の構造に関する解析研究も併行して実施した。 以上の研究成果は、国内での学協会および国際シンポジウムでの口頭発表として公表するとともに、3編の学術論文として国内外専門雑誌に投稿しており、引き続き残り2報を投稿準備中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)