樟脳および灯油からのカーボンナノチューブの効率的生成
Project/Area Number |
00F00310
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Meijo University |
Host Researcher |
安藤 義則 名城大学, 理工学部, 教授
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Foreign Research Fellow |
KUMAR Mukul 名城大学, 理工学部, 外国人特別研究員
KUMAR M.
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | Carbon nanotubes / Single-wall nanotubes / Multi-wall nanotubes / Aligned nanotubes / Camphor / Ferrocene / Phyrolysis / Chemical vapour deposition |
Research Abstract |
木から作製された樟脳をカーボンナノチューブ作製の新規の先駆体として使用した。フェロシンを触媒として800-1050℃の温度範囲で樟脳から熱合成することによって、単層、多層そして配列したカーボンナノチューブを成長させることができた。単層チューブは、収量は多くはないが直径が比較的揃ったもの(1.2-1.3nm)が得られた。多層チューブは、一様な直径のもの(20-40nm)を80-90%の高い収率で得ることができた。一方、石英板を基板としてその広い面積にわたって、板に垂直な方向に配列したナノチューブを200μmの長さまで成長させることができた。それらの構造のキャラクタリゼーションは、電子顕微鏡(SEM、TEM、HRTEM)やEDXやラマン散乱によって行われた。作製されたままのナノチューブの結晶性はかなりよく、一般にメタンやベンゼンなどのような炭化水素を原料としてCVD法で作製されたナノチューブのそれより良い性質を持っていた。これは、樟脳の分子の中にもともと酸素原子が含まれており、それによる同時酸化が可能となり、あとから堆積してくる不純物を除去する役割を果たしていることによるものと思われる。また、樟脳に対する触媒のフェロシンの量がわずか1%と少ない(通常の炭化水素原料の場合の約1/10)ので、できたナノチューブが触媒粒子で汚染されている割合もそれだけ少なくなっている。したがって、触媒を分離して精製するといった操作は必要とされない。この新規性・有用性は、樟脳の独特の構造と性賛に起因するものであり、それからのナノチューブ成長に関する成長機構に対する提案も行なった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)