平衡統計力学の方法による,乱流と非線形微分方程式の研究
Project/Area Number |
00F00742
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Kyoto University |
Host Researcher |
塩田 隆比呂 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授
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Foreign Research Fellow |
LEFEVERE Raphael 京都大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
LEFEVERE R. J.
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | オームの法則 / フーリエの法則 / 確率過程の理論 / 2点相関関数 |
Research Abstract |
非平衡統計力学での古典的な問題の一つは,オームの法則における電流やフーリエの法則における熱流など,ある保存量の流れのもとでの固体や流体の振る舞いの記述である. 本研究では特に以下のモデルを用い,定常状態の性質に注目する:粒子の鎖で,その運動は内部ではハミルトニアンで記述され,両端では適当な熱源に接するようなものを考える.熱源の作用は境界粒子の運動方程式にランダムな項を付け加えることで表される.たとえばLangevin方程式で与えられるようなカップリングを考えればよい.粒子の相互作用は隣接する粒子間に限られ,ポテンシャルはconfiningと仮定する.2つの熱源の温度が異なる場合には,不変確率測度(その存在と一意性を仮定して)はheat flux,粒子のkinetic energy profileとエントロピー生成を表現する筈である.ここで現れる確率微分方程式系が楕円的ではないが,それはhypoellipticである. 問題は平衡系の場合(Gibbs-Boltzmann公式)と違い不変測度を表す具体的な公式がないことであるが,この困難を乗りきるためhypoellipticな確率過程の理論のアイデアを援用する. HypoellipticityはHormander条件といわれる条件に含まれ,それが満たされるときは大まかに言ってstochastic couplingを通しての鎖の両端から注入されたエネルギーが系全体に広がる.この方法で我々は定常状態の2点相関関数がMalliavin行列と類似の形に書けることを示した.
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Report
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Research Products
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