Project/Area Number |
00F00759
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Host Researcher |
鈴木 啓介 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
LUKAS Hintermann 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
HINTERMANN L.
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | FD-594 / 抗腫瘍性 / 抗生物質 / キサントン |
Research Abstract |
FD-594は、Streptomyces sp.TA-0256より単離された多環芳香族系抗生物質であり、グラム陽性菌や腫瘍細胞に対して活性を示す。その構造は、ピラノナフトキサントン骨格を母核として、それに糖が結合している。本研究では、FD-594の全合成研究を行った。 FD-594の合成上の課題は、1)多くの官能基を持つ六環式アグリコン部分の合成、2)C3、C6、C7位に存在する不斉中心の立体選択的構築、3)高度にデオキシ化された三糖の立体選択的導入、の3点である。 今年度の研究では、このうちの一つ目の課題について詳細な検討を行った結果、重要な鍵中間体であるAB環に相当するヨードフェノールの合成とDEF環に相当するキサントン骨格を持つカルボン酸の合成に成功した。すなわち、AB環に相当するヨードフェノールは、容易に調製可能な4-メチルサリチル酸誘導体を原料として用い、数工程を経てアミドへと誘導後、オルト位の位置選択的なリチオ化、それに引き続くプロピルオキシランとの反応を経ることによって合成した。 一方、DEF環に相当するキサントン骨格を持つカルボン酸は、セサモール誘導体のリチオ化体とジメチルスクシニルスクシネートから誘導したベンズアルデヒドを結合させた後、分子内芳香族求核置換反応を経ることによって合成した。 さらに、これらの両部分を縮合させ、得られたエステルのパラジウム環化反応を試みた結果、FD-594のアグリコン前駆体に相当するオルト四置換のビアリールラクトンを得ることができた。
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