Project/Area Number |
00F00770
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Composite materials/Physical properties
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Host Researcher |
西宮 伸幸 豊橋技術科学大学, 留学生センター, 助教授
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Foreign Research Fellow |
SALOU Martine 豊橋技術科学大学, 留学生センター, 外国人特別研究員
SALOU M.
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | メソ細孔シリカ複合体 / ヒートポンプ / 金属化 / 熱伝導 / 細孔分布 |
Research Abstract |
前年度開発したメソ細孔シリカ-ミクロ細孔シリカ複合体の高吸着容量という特徴を保持したまま、これに耐水性と高熱伝導性を付与した新規複合体を開発した。合成のポイントは細孔内壁を金属化したことおよび細孔壁を化学的に不活性なものとしたことである。 ニッケル、銅などの遷移金属を非水環境下で有機酸の塩や酢酸塩の形で導入し、焼成し水素還元することにより、あるいはニッケル・リンメッキの手法を非水環境に置き換えることにより、金属化を行った。試料表面1nm^2あたり2個程度の銅原子が並ぶ条件の時、構造規則性と水吸着容量が保持され、吸着平衡に要する時間も短縮されたが、試料表面を金属の単原子層で覆い尽くす条件の時は細孔の構造規則性が保持できなかった。 複合体を合成する際のアンモニア触媒の量を従来の1/2-1/4とすると、表面の化学的な活性が下がり耐水性が向上することがわかった。この複合体を金属化すると、通常の場合よりも多くの金属原子を表面に載せることができる見通しである。 これらの結果、乾燥重量1グラムあたり0.65グラムという大量の水を吸着できる新規材料を、メソ細孔シリカ、ミクロ細孔シリカおよび遷移金属の複合により合成することができた。しかし、水を作業媒体とするヒートポンプの実用条件での水の吸着・脱着を繰り返すと、10サイクル未満の段階で吸着容量が10%程度減少する。表面の化学的不活性化の継続性が残された問題である。遷移金属導入の際に水酸基が発生しても、これを脱水縮合によって取り除く工夫をすれば実用水準に到達すると考えている。
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