免疫システムの自己・非自己認識機構に基づく問題解決に関する研究
Project/Area Number |
00J00084
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
知能情報学
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Research Fellow |
當間 愛晃 琉球大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 免疫型システム / 自己・非自己認識機構 / 免疫的共進化現象 / 細胞間協同作用 / 分業問題 / マルチエージェントシステム |
Research Abstract |
本研究では,極めて高度な情報処理横構で構成された並列型適応システムである免疫システムに学び,それを工学システムへ応用するための調査,モデル構築を通して,ロバスト性・環境適応性・リアルタイム性を持ち合わせたアルゴリズムの構築を目的としている。特に,未だ十分なモデル構築及び工学応用が検討されていない,免疫システムの最も基本となる自己・非自己認識機構や非自己判別機構は,自己診断機能や自己修復機能を構築するにあたり非常に有益な生物モデルであり,その調査及びモデル構築は非常に有意義な課題である。 最終年度である本年度は以下のことを行った。 (1)免疫系と抗原との共進化現象の調査と,それに基づいた分業問題解決に関するモデル構築: 免疫系の抗原排除から逃げるように進化する抗原に対して免疫系そのものが進化するという共進化現象の概念を導入したモデルを構築した.導入した共進化現象の目的は,逃げ回る抗原を対象問題における環境を形成する要素の変化として捉え,その抗原による逃避行動と免疫系による適応行動の共進化により互いの妥協点となる収束解を導くことであり,個々エージェントの最適性とエージェント全体における最適性のバランス調整問題を解消することが期待できる。 (2)上記(1)に基づいた免疫的共進化型アルゴリズムの構築・評価: 免疫的共進化型アルゴリズムは,二種類のエージェントによる相互作用を通して分業問題を解決する手法であり,免疫エージェントの細胞間協同作用による作業コスト最適化と,抗原エージェントの逃避行動による平等な作業配分獲得に基づく探索を基本動作とする。計算機実験を通した評価実験により,構築したアルゴリズムの基本性能および探索性能を評価するために典型的な分業問題の一つである分業巡回セールスマン問題へ適用し,・免疫的共進化型アルゴリズムの妥当性・安定した優れた解の獲得・短時間での問題解決を検証した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)