超新星爆発における元素存在度の多様性とプレソーラーグレインの起源への応用
Project/Area Number |
00J00289
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
吉田 敬 九州大学, 大学院・理学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 超新星爆発 / 元素合成 / プレソーラーグレイン / 元素の起源 / 隕石 |
Research Abstract |
これまで超新星爆発起源プレソーラーグレインの同位体比と元素合成理論との比較は主にグレインの同位体比分布そのものに注目されていた.しかし,個々のグレインが超新星爆発起源であるかを調べるには,個々のグレイン毎にある混合比の混合によって複数の同位体比が同時に再現されるかを調べる必要がある.本研究では,超新星爆発で生成されると言われる消滅核種44Tiの痕跡が発見されている15個のグレインについて,超新星爆発時の混合を考慮すると^<12>C/^<13>C, ^<14>N/^<15>N, ^<26>Al/^<27>Al, ^<29>Si/^<28>Si, ^<30>Si/^<28>Si, ^<44>Ti/^<48>Tiという同位体比をどの程度再現できるかを調べた. 我々はNomoto and Hashimoto (1988)の恒星進化モデルとShigeyama et al. (1992)で用いられた超新星爆発モデルを用いて4太陽質量He星(15太陽質量の主系列星に対応)の進化と超新星爆発を数値的に求めた.そして得られた温度,密度,対流条件の進化を用いて質量数100付近までの元素からなる核反応ネットワークを用いて詳細な元素合成過程を追うことで超新星爆発ejectaの組成分布を求めた. 得られた超新星爆発ejectaの組成の特徴を基に我々は超新星爆発ejectaをNi層,Si/S層,O/Si層,O/Ne層,O/C層,He/C層,He/N層に分けた.そしてこれらの層の混合によって得られた組成が超新星爆発起源プレソーラーグレインの同位体比を再現しうるかを調べた.結果としては^<29>Si/^<28>Si, ^<30>Si/^<28>Si, ^<44>Ti/^<48>Tiの3種類の同位体比が測定されている4個のグレインについてはこれら3種類の同位体比が超新星爆発ejectaのNi層,Si層,He層の混合あるいはSi層,O層,He層の混合により説明可能であることが示された.しかし,6種類の同位体比が測定されたグレインについてはさまざまな混合比を考慮しても最大で3種類の同位体比までしか再現されないことが得られた.この内容に関しては現在投稿論文作成中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)