Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
植物根圏細菌の特性解析のために分離した,寒天分解細菌RB-5株は2種の細菌種(RB5-A,RB5-B)から構成されていた.そこで,この2菌株を単離した.16S rDNAの系統解析からRB5-Aはα-Proteobacteiaの根粒菌Mesorhizobium tianshanenseと近縁であった.また,RB5-Bは最も相同性の高い配列でも92%であったことからRB-5Bは新規細菌種であると推察された.RB5-Bの寒天分解能(アガラーゼ)発現は,RB5-A及び近縁の根粒菌との共存培養により誘導された.この際,RB5-A及び近縁の根粒菌からRB5-Bヘアガラーゼ発現を誘導する何らかの物質が存在することが推察された.そこで,この誘導物質の同定をするためにAgrobacterium rhizogenesの培養上清を(1)限外ろ過膜による分子量10,000以下,10,000〜50,000,50,000〜200,000及び200,000以上の4画分に分画,(2)有機溶媒(ヘキサン)による分画(3)100℃,30minで加熱処理,(4)プロテアーゼ(Trypsin)消化の4処理を行った.その結果,(1)アガラーゼ発現の誘導は分子量10,000〜50,000の画分のみに認められた.(2)有機溶媒による分画では水層に誘導が認められた.(3)加熱処理によりアガラーゼ発現誘導が失われた.(4)プロテアーゼ消化した培養上清もRB5-Bのアガラーゼ発現誘導が失われた.以上の結果から,アガラーゼ発現の誘導物質は分子量10,000〜50,000,熱感受性でプロテアーゼ消化により誘導能を失う物質であったことから,タンパク質と推察された.
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