Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
感熱性N-イソプロピルアクリルアミド(NIPA)ゲルは、水中において約34℃で不連続な体積変化(体積相転移)を示す。NIPAゲルの体積相転移はフェノールなどの疎水性低分子添加によっても引き起こされる。本研究の目的は、アルキルフェノール分子添加により誘起されるゲルの体積相転移メカニズムの解明である。フェノール、p-メチルフェノール、p-エチルフェノール、p-プロピルフェノール、p-ノニルフェノール(ホルモン様分子)のNIPAゲルへの等温吸着量を測定した。いずれのアルキルフェノールについてもNIPAゲルへの吸着量は、ゲルの体積相転移点において不連続に変化していた。収縮ゲルに対する等温吸着曲線を、Schwarzによる協同結合理論でフィッティングし、結合定数、協同性パラメータを得た。結合定数は、アルキルフェノール分子のもつアルキル鎖の炭素数増大に伴い増大する指数関数でよく記述され、p-アルキルフェノール吸着に伴う自由エネルギー変化は、アルキル鎖長増大に伴い、1メチレン基当り-2.2kJ/molづつ変化した。NIPAよりも疎水的であるN,N-ジエチルアクリルアミド(DEA)ゲルについても同様に等温吸着量を測定した。DEAゲルの体積相転移は温度変化によって誘起されないが、アルキルフェノール分子添加により、アルキルフェノール分子の脱吸着を伴うゲルの体積相転移が見出された。DEAゲルの体積相転移点におけるアルキルフェノール濃度は、同一温度で比較すると、NIPAのそれよりも低濃度であった。
All Other
All Publications (1 results)