ラームチャリットマーナスとラーマ信仰-巡礼地をとおして-
Project/Area Number |
00J00815
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
その他の外国語・外国文学
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Research Institution | Osaka University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
長崎 広子 大阪外国語大学, 外国語学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ラームチャリットマーナス / ヒンドゥー教 / ラーマーヤナ / 聖地 / 巡礼 |
Research Abstract |
1 本年度はラーマ物語の舞台となった聖地アヨーディヤーを取りあげ,各種サンスクリット文献と中世ヒンディー語のラーマ物語に描かれたアヨーディヤー像を明らかにし,さらに,昨年度行った現地調査の記録から今日の聖地アヨーディヤーにおけるシヴァ派の影響を探った。ヴィシュヌ神の化身であるラーマの聖地でありながら,聖地成立の伝承がシヴァ神のリンガ像発見の言い伝えに別の神話が付加されて成立した可能性が明らかになった点が大きな成果である。なお,アヨーディヤーをはじめとするラーマの聖地でみられるシヴァ信仰は,中世の熱烈信仰運動であるバクティ運動の影響と,『ラームチャリットマーナス』をはじめとする中世のラーマ物語の中でラーマとシヴァの相互補完的ともいえる関係が描かれたことによって広まったと結論づけ,論文として発表した。 2 ラーマ物語の野外劇「ラーム・リーラー」を取りあげ,特にバナーラスの対岸の町ラームナガルで開催されるこの祭の詳細を研究資料として発表した。このテーマでは引き続き現地調査を行い,今後発表の予定。 3 ラーマ物語の舞台とされる多くの場所がインドには点在するが,一般に認められている聖地以外でも伝承を集め,それらの分布地図を作成する作業を進めている。 4 ラーマと並ぶヴィシュヌ神の化身であるクリシュナ信仰の聖地とラーマ信仰の聖地には,聖地成立の時期,伝承,町の様子などで多くの類似点があり,クリシュナの聖地をモデルにラーマの聖地が成立したと考えられるが,この問題についてはさらに検討のうえ来年度発表する予定。 5 研究と関係する中世ヒンディー語のテキストを電子テキスト化する作業が進んでおり,近くインターネット上で公開の予定。 6 平成15年2月7日から3月8日までインドで現地調査を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)