Project/Area Number |
00J00843
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | 高エネルギー加速器研究機構 |
Research Fellow |
平山 貴之 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 標準模型 / 膜模型 / 安定性 |
Research Abstract |
膜模型といわれる模型がある。これは標準模型における物質が5次元以上の高い時空の中の4次元の薄い膜に局在していると考えるアイデアである。標準模型における問題をいくつか解決できる可能性が示されており、標準模型を越える模型として重要な模型となっている。高次元中の膜のような存在は弦理論において自然と含まれていることが知られている。この弦理論に存在する膜の性質について今年度は精力的に研究を行った。 膜の上にどのような物質が局在しているかという問題はだいぶ解明されてきたが、その膜自身が安定なのかについての研究はこれまで十分にされておらず私はこの点について研究を行った。不安定であったとしても宇宙が膨張し銀河を構成出来る程度の長さの間、崩壊しなければ現時点での観測と矛盾することがないので安定であるかどうか、不安定であればどの程度不安定なのかという問題は標準模型を越える模型を探索するにあたって重要である。私は弦理論におけるいろいろな次元を持った膜の安定性について膜の摂動を計算することによって調べた。その結果、膜の次元、膜の単位体積あたりの電荷と質量との比、膜の長さに関係して安定性が決定されることを突き止めた。この結果は膜の熱力学的安定性と関係していることも突き止めた。膜はある温度を持った熱力学的対象と考えることができる。温度を微小に上昇したとき膜のエネルギー(質量)が増加するとき熱力学的に安定であることが熱力学において示されている。熱力学的安定性と私の調べた膜の安定性が密接に関係していることを明らかにした。二つの安定性は違う概念であり膜の次元によって二つの関係が崩れる場合があり、それに関する推測が他の研究者によって与えられていたが、私の結果はその推測が正しいことを裏付ける結果となっている。 私はこの結果を論文としてまとめ研究発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)