数値シミュレーションを用いた地球マントル対流と表層運動のダイナミクスの解明
Project/Area Number |
00J01228
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
固体地球物理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
吉田 晶樹 東京大学, 地震研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | プレート運動 / マントル対流 / リソスフェア / 相転移 / プルーム / ジオイド / 粘性率 / 沈み込み帯 |
Research Abstract |
1.プレート運動を伴うマントル対流パターンの三次元モデル プレート運動をマントル対流計算で自発的に再現するため,マントル物質の粘性率を"応力の履歴"に依存させた.三次元箱型モデルを用いた計算を行った結果,マントル深部からの能動的な上昇プルームによって高粘性率のプレートが"破壊"されることにより,プレート運動の振る舞いを示す安定なマントル対流パターンが実現することが分かった.また,リソスフェアが上昇プルームにより三方向に裂けやすいことは,過去の地球における大陸分裂の開始の様子と調和的である.研究成果は地球惑星関連学会等で公表した.また,"Geophysical Research Letters"誌に投稿中である. 2.マントル相転移がマントル対流に及ぼす影響 マントルの相転移がプレート運動を伴うマントル対流に与える影響について調べた.その結果,上部マントル中の上昇プルームは,(1)マントル深部からのプルームが660km相境界面を突破したプルーム,(2)沈み込むスラブによる補償流によって,下部マントル最上部から660km相境界面を突破したプルーム,(3)リッド下の二次的下降プルームに起因する上部マントル内の小規模な対流セルの発達に伴って660km相境界面から上昇するプルーム,の三タイプに分類されることが分かった.研究成果は地球惑星関連学会等で公表した. 3.プレート運動がジオイドパターンに及ぼす影響 プレート運動に起因するマントル内の粘性率の水平不均質がジオイドパターンに及ぼす影響について調べた.プレート運動の対流パターンにおけるジオイドと,水平粘性不均質を除去するためにマントル内の粘性率を水平方向に調和平均し,再計算した流れ場におけるジオイドとを比較した.その結果,本来粘性率が高く速度が小さい沈み込んだプレートが,粘性率が低く速度が大きくなるため,沈み込み帯付近で長波長ジオイドの振幅を大きく下降させることが分かった.研究成果は"Earth, Planets and Space"誌に投稿準備中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)