Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
今年度に行なった研究において,次のような結果を得ました. まず,Engel構造の大域的研究を行ないました.4次元多様体上の階数2の接分布で,最も非可積分なものは,Engel構造と呼ばれます.3次元多様体上の階数2の接分布で,最も非可積分なものは,接触構造です.3次元多様体上の接触構造に関しては,大域的なイソトピーを除く分類の研究が進んでいます.Engel構造でも,局所的な不変量が存在せず,大域的な研究が重要です.コンパクトな3次元多様体と閉区間の積で表される多様体上のEngel構造で,閉区間と平行な自明な特性1次元部分束を持つものに関しては,両端の3次元多様体上に自然に接触構造が導かれます.そこでのLegendre葉層と,その間の回転数でEngel構造は特徴付けられることが分かりました.また,コンパクトな3次元多様体に沿ったEngel構造の芽について,Engel構造から誘導される3次の接分布に条件をつけると,3次元多様体上の条件で決定される事を示しました. 次に,1回のLieかっこ積での次元の増え方が2以上であるような正則な接分布の考察をしました.接触構造もEngel構造もLieかっこ積による次元の増え方は1ずつです.上の2つの場合,局所標準形がただ一つに決まったのですが,一般にはそうではありません.そこで,まず局所的にはJ^1(1,k)上の標準接分布であるような接分布について考察しました.閉多様体上のそのような接分布の1-パラメータでの変形は,ある部分接分布を保っていれば大域的なイソトピーで追跡できる事を示しました.
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