Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
我々の銀河内のコンパクト連星はLaser Interfereometer Space Antenna (LISA)の確実なソースと考えられている。重力波天文学の大きな目標の一つは波源の様々なパラメーターを測る事にあり、これらの連星の場合は、2つの星の質量などの連星パラメーターや、連星までの距離などが挙げられる。銀河内の連星白色矮星は低周波側で数が多すぎるために、複数の連星の重力波を分離できず、背景ノイズとなってしまう。このノイズ、ソースの二面性はLISAの観測期間に大きく依存することに注目する。本年度は、分解できる連星の数、距離が測定できる連星の数等を観測期間の関数として議論した。巨大質量ブラックホール(MBH)連星の合体はLISAによって高いSNで検出することが出来る。その重力波を解析することにより、天体物理や宇宙論にどのような世界が開けてくるのかは現在のところよく分かっていない。MBH連星のhost galaxyの候補が重力波によって絞り込めれば、電磁波での詳細な観測へ道が開ける。本年度の研究ではレザー干渉計と重力波の相互作用に関して、従来の解析で見逃されていた「腕の長さの効果」が状況によって大きく聞いてくる可能性があることを明らかにした。これは重力波の波長が腕の長さより短いときに波の干渉が生じて、それが重力波の入射角に強く依存するためである。
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