Project/Area Number |
00J01862
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
知能情報学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山崎 大河 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 歩行運動 / Central Pattern Generator / リズム制御 / リミットサイクル / 動的安定性 |
Research Abstract |
歩行は律動的な運動で,外的摂動により一過性に運動が乱されても,転倒しない限り元の軌道に復帰する.これは歩行運動が動的安定性をもつことを意味する.またこのような摂動に対する過渡的な運動応答に際して歩行リズムの位相はリセットすることが知られている.そこで本研究では,歩行リズムのリセットと歩行の動的安定性との関係を力学系の視点から明らかにすることを試みた.この目的のため,脊髄に存在すると考えられているリズム生成回路(central pattern generator : CPG)を含む生体の周期運動制御系の簡略化されたモデル(簡略化モデル)と二足歩行運動の動力学的な性質についてより詳細に考慮した二足歩行モデルのダイナミクスについて詳細に解析した.これらのモデルは非線形連立常微分方程式からなる力学系であり,定常歩行はそれらの力学系における安定なリミットサイクルとしてモデル化される.定常歩行中の筋・骨格系に加えられる摂動は,力学系の状態点をリミットサイクルから引き離して,リミットサイクルの吸引領域の内または外に移す.本研究では各モデルのリミットサイクルの吸引領域を詳細に解析した.その結果,CPGのリズムの制御(位相リセット)の果たしうる次のような機能的な役割を明らかにした.(機能1)摂動に対する適切な量の位相リセットは,リミットサイクルの吸引領域外にある状態点を吸引領域内に引き戻す.(機能2)摂動に対する適切な量の位相リセットは摂動後の状態点の収束時間(状態点がリミットサイクルにもどるのに必要な整定時間)を短縮する.これらの結果は位相リセットが歩行の動的安定性の向上に対して貢献することを意味する.また生理学実験では通常外乱に対する歩行運動のリズムの変化が位相反応曲線(phase resetting curve : PRC)によって解析されることに対応して,本研究でもPRCの枠組みに従った解析を行った.特に二足歩行モデルに対しては,前述の機能1を実現するための適切な位相リセットの条件を求めて,実験的に計測されたヒトのPRCと比較した.その結果,両者が共通の特徴をもつことを示した.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)