Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
当研究グループではテルル架橋ビスフェノキシ配位子を有するチタン錯体[{2,2i-Te(4-Me-6-^tBuC_6H_2O)_2}TiCl_2]_2 (1)を合成し、ε-カプロラクトン(ε-CL)の重合を行った。重合溶媒としてトルエンを用いた系では転化率の上昇に伴ってBack-biting反応が進行し、2-11量体の環状オリゴマー混合物が生成していくことがメタノール可溶部に確認された。これに対して、アニソールを用いてε-CLの重合を行ったところ、得られたポリマーの数平均分子量は転化率に対して直線的に増加し、多分散度も1.1前後と狭く、リビング的に重合が進行することが明らかとなった。溶媒の選択によってシクロオリゴメリゼーション、またはリビング重合のどちらの方向にも反応を進行させられることが明らかとなった。非メタロセン系錯体のオレフィン重合触媒前駆体として窒素/酸素で配位する配位子が注目されている。一方、チオラート錯体はその不安定性のために研究例が限られている。本研究では、硫黄と窒素でキレート配位することにより錯体を安定化すると予想されるPyridinc-2-thiolatc (SPy)を用いて新規なチタン(IV)ビス(チオラート)錯体の合成を試み、その重合触媒活性について検討した。助触媒としてMMAOを錯体に対して1000当量加えて、これらの錯体のエチレン重合活性を-40-30℃までの温度条件下で調べた。結果、錯体はいずれも活性を示し、17-24 (Kg/Ti-mol◇atm◇h)の活性を示した。
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