Project/Area Number |
00J01973
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Osaka University |
Research Fellow |
片山 晴善 大阪大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | X線 / 銀河団 / ダークマター |
Research Abstract |
1,BCG(Brightest Cluster Galaxy)と銀河団の関係 我々はFujita & Takahara (1999)によって示された、新しい銀河団の年齢推定法を用いて、銀河団の年齢とBCGの特性(銀河団中心からのずれや明るさ)との比較を行なった。その結果、BCGは銀河団が進化するに伴って、銀河団の中心へ落ち込んでいくこと、および、BCGの明るさは銀河団の進化とは無相関であることを明らかにした。論文はApJ(Astrophysical Journal)に掲載された。 2.銀河団における暗黒物質分布のX線による研究 銀河団はその質量の90%をダークマターが占める。銀河団中の高温ガスをX線により観測することで、静水圧平衡の仮定のもとに銀河団の質量分布を求めることができる。すなわち間接的にダークマターの分布を求めることになる。銀河団のような宇宙の大規模構造の形成は、従来Cold Dark Matter (CDM)モデルにより説明されてきた。銀河団における暗黒物質の分布は、このCDMモデルを検証する上で重要なテーマとなっている。 我々は、チャンドラX線天文衛星で観測された23の銀河団のデータを用い、これらの銀河団の質量分布を求めた。チャンドラの優れた空間分解能と新しいデプロジェクション法により、銀河団の中心部における高温ガスの温度と密度プロファイルを半径の関数として測定することができた。さらに、静水圧平衡を仮定することで、これらの銀河団の質量プロファイルを得た。その結果幾つかの銀河団ではCDMモデルが予想するよりも中心で平坦なプロファイルを示すものがあることが分かった。さらに我々は、このようなプロファイルを示す銀河団の中心部では、ダークマターに対するガスの割合が大きくなっていることを明らかにした。これは銀河団中心部での質量プロファイルに高温ガス等のバリオンが深く関係していることを示唆している。 これらの結果を博士論文にまとめた。またISAS research noteとして出版予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)