Project/Area Number |
00J01984
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Osaka University |
Research Fellow |
大田 壮一郎 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 室町幕府 / 宗教政策 / 足利氏 / 仏事 / 護持僧 / 鎌倉府 / 祈祷 / 顕密 |
Research Abstract |
今年度は、課題研究の第3年度として、これまでの2年間で行ってきた資料調査の分析・整理を行い、また、学会報告を中心に成果の公表を行った。 これまで、室町幕府の宗教政策の展開は、公武関係史を中心に深められてきた当該期の政治史研究の影響を受けて、専ら対朝廷政策を念頭に考えられてきた。したがって、鎌倉期との連続性や、東国の政治機構である鎌倉府との関係という面でこれまで不十分であった。そこで、今年度は、鎌倉幕府の宗教政策との連続面/非連続面、及び室町幕府-鎌倉府間の宗教政策上の関係について、資料調査の成果に基づき検討した。 この考察の結果、室町幕府の宗教政策は、14世紀前半までは鎌倉期との連続性・類似性が指摘できるいっぽう、それ以降は、朝廷の様式を導入しながら、室町幕府独自の顕密仏事を開催していくことが明らかになった。そして、同じく14世紀半ば以降、幕府と鎌倉府間の宗教政策は二極化を指向する。つまり、幕府と鎌倉府の宗教政策は、有機的に関連するのではなく、徐々に京-鎌倉それぞれに求心的な構造が成立するのである。 このように、室町幕府の宗教政策は、対朝廷政策としてのそれではなく、武家としての室町幕府の性格変化を背景として、14世紀半ばを境に独自の宗教政策として展開したものと理解できる。 なお、上記の検討結果は、今年3月に口頭発表を行い(大阪歴史学会 於大阪)、今年6月の行われる大阪歴史学会大会にて大会報告を行うことになった。また、雑誌論文としては、問題提起的な論文として、「起源論という視座」という題目で投稿し、『日本思想史研究会会報』20号(2003年1月)に掲載された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)