Project/Area Number |
00J01999
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩本 静男 大阪大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 宇宙ジェット / 電子対 / 相対論的プラズマ / 熱的膨張 / モンテカルロ法 |
Research Abstract |
ローレンツ因子が10を超える相対論的な宇宙ジェットの加速メカニズムとして、私は純粋な電子対プラズマの噴出流を考察した。そのモデルとして、まず電子対プラズマは吸収に対しては光学的に薄いがコンプトン散乱にたいしては光学的に厚いこと、そして電子対は輻射とウィーン平衡にあり相対論的な温度であることを初期状態で想定して球対称定常のプラズマ流を解いた。このような電子対プラズマを私は「ウィーン火球」と呼んでいる。すると、プラズマは輻射と力学的にカップルしているため、輻射場がジェットの噴出方向にビーミングされ輻射抵抗の問題がなくなる。それゆえに電子対プラズマは熱的膨張によって相対論的に加速されることを示した。 断熱膨張の後、光球の外側では電子対プラズマは光学的には薄くなる。電子対プラズマはコンプトン散乱の他に電子対生成・対消滅でも輻射とカップルしており、これらの対生成・対消滅も取り扱わなくてはならない。また電子対プラズマに働く輻射からの力や電子対生成率を見積もるために、相対論的に流出しているプラズマ中の輻射輸送も解かなくてはならない。 この輻射輸送に関して、私はモンテカルロ法を用いて輻射輸送を取り扱った。コンプトン散乱・電子対生成・対消滅を考慮し、その上で相対論的に膨張しているプラズマ流の中での光子の軌跡を擬態することで光子の分布関数・電子対生成率・輻射による力を適切に求めた。その後、この適切な輻射による力も取り入れて電子対プラズマの力学も改めて解き直し、繰り返しこの操作を行うことで、輻射と電子対プラズマの双方を一貫させた噴出流の解を求めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)