Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本年度は,「コイルを用いたクエンチ発生点の同定」と題した計画に基づき,同定法確立を目指して研究を行ってきた。現在までに発生点同定法として,コイルに多数の電圧端子を設ける方法が提案されているが,多数の電圧端子はシステムの複雑化や短絡故障を引き起こす要因となりうるため,少数端子,理想的には非接触で(端子を用いずに)クエンチ発生点を同定することが必要とされる。そこで,同定法確立のための基礎技術開発として,非接触クエンチ検出法の開発をまず行った。ここで非接触とは,電圧端子のうち誘導性信号除去のために用いられる中間電圧端子(以下中間端子)を用いないという意味である。通常電気的にクエンチを検出する場合には中間端子が用いられ,私が昨年度までに提案してきた「部分有効電力検出法」でもそうである。従って,部分有効電力検出法を,中間端子を用いずに且つ昨年度までに確立された高い検出精度を持った非接触クエンチ検出法として改良することを試みた。その結果,誘導性電圧検出コイル(ロゴウスキーコイル)を部分有効電力検出法に導入することで非接触かつ高精度のクエンチ検出法を開発することができた。この中間端子を用いずに非接触でクエンチを検出する方法は特に高電圧が印加される大型交流超電導コイルに対して有用な技術である。なぜなら,高電圧が印加されるコイルに中間端子を設けると,その接続部およびリード線で短絡故障が生じる危険性があり,本提案法ではこれを回避できるためである。 本手法は現在特許出願中であり,現在は出願まで公表を見合わせてきた上記手法の詳細を述べた3編の論文(和文1編(雑誌名:低温工学),英文2編(雑誌名:Cryogenics, Elsevier journal Physica C)を投稿中および投稿準備中である。
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