地球温暖化と森林土壌からのCO_2フラックスとの関係
Project/Area Number |
00J02254
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
林学
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Research Institution | Kyushu University (2001-2002) University of Miyazaki (2000) |
Research Fellow |
大橋 瑞江 九州大学, 大学院・農学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 炭素循環 / 土壌呼吸 / 地温 / チャンバー法 / 熱帯雨林 / 石灰岩地域 |
Research Abstract |
1.石灰岩地域における土壌からのCO_2放出量の解明 地球の全陸地の15-20%を占める炭酸塩岩の多くは石灰岩であり、これらの地域は地球温暖化ガスの一種であるCO_2の貯留場の一つとして機能している。右灰岩は空気中のCO_2と共に溶解するため、溶食に伴う炭素の移動は地球規模のCO_2循環において重要な役割を果たすと考えられる。そこで九州の平尾台を対象に、台地上に成立した異なる生態系における土壌呼吸の変動特性と、平尾台全域からの年土壌呼吸量の解明を目的として、実験を行った。 土壌呼吸は植生の変化によって異なり、森林2.75μmol/m^2/s、であったのに対し、ススキ群落は3.97μmol/m^2/sと高く、ササ群落3.72μmol/m^2/s、畑3.18μmol/m^2/s、であった。また平尾台全域(6.4h)における地表からのCO_2放出量は78.75tonC/m^2/yearと推定された。 2.マレーシア、サラワク地方熱帯雨林における土壌呼吸の変動特性の解明 森林の炭素固定機能を正確に評価し、温暖化が生態系に及ぼす影響を予測するためには、地上部だけでなく地下部のCO_2動態を解明することが不可欠である。地球上で最も大きな炭素の貯蔵庫とされる熱帯林は、その炭素収支の変化が地球環境に強い影響を及ぼすことが予測されるにもかかわらず、土壌圏の炭素循環機構の解明が最も遅れている地域の一つである。そこで本研究ではマレーシア・サラワク地方の熱帯雨林を対象に土壌呼吸の経時変動と平面的ばらつきの解明を目的として実験を行った。 土壌呼吸の季節変化はほとんど認められず、年平均土壌呼吸量は6.8μmolCO_2m^<-2>s^<-1>であった。この値はこれまで熱帯林で測定された土壌呼吸量よりもはるかに大きく、熱帯林以外の様々な植生における土壌呼吸の測定値をも上回る値であった。土壌呼吸の変動係数は0.29〜0.71の間にあり、土壌呼吸が大きな平面的ばらつきを持っていることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
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