Project/Area Number |
00J02624
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
海老原 健 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | レプチン / インスリン抵抗性 / 脂肪萎縮性糖尿病 |
Research Abstract |
肥満原因遺伝子として単離、同定されたレプチンは、脂肪組織より分泌され、主に視床下部に作用して強力な摂食抑制とエネルギー消費亢進をもたらす体重増加抑制ホルモンとして知られている。血中レプチン濃度と体脂肪量は正の相関関係にあり、レプチンは体重の増減(エネルギー状態の変化)により変動する生殖や免疫をはじめとする種々の生理機能の調節に関与することが明らかにされている。 レプチンの多彩な生理作用を生体において解析する目的で、我々はこれまでに肝臓においてレプチンを過剰発現させることにより肥満者と同程度の血中レプチン濃度を有するレプチン過剰発現トランスジェニックマウスを作製した。このマウスでは全身の脂肪組織が消失する程の痩せを呈する一方、インスリン感受性の亢進および糖代謝の亢進が認められた。そこでこのマウスを用いて種々の糖尿病におけるレプチンの抗糖尿病薬としての有用性を検討し、1)肥満を伴う2型糖尿病における減量との併用療法、2)インスリン分泌低下型糖尿病におけるインスリンとの併用療法、3)脂肪萎縮性糖尿病における単独投与におけるレプチンの有用性を示してきた。 特に脂肪萎縮性糖尿病モデルマウスを用いた検討では脂肪萎縮性糖尿病のインスリン抵抗性発症における低レプチン血症の関与が示唆され、レプチン単独投与により糖、脂質代謝異常の著明な改善が得られた。そこで我々は、京都大学「医の倫理委員会」承認の下、ヒト脂肪萎縮性糖尿病症例に対するレプチン補償治療を試みた。すなわち全身性脂肪萎縮性糖尿病の2症例(後天性12歳女児、糖尿病歴2年;先天性29歳男性、糖尿病歴17年)を対象とし、生理的血中濃度に相当する用量の組み換えレプチン1日2回皮下投与を開始した。レプチン投与により両症例の血糖値およびHbAlcは著しい改善を示し、従来使用中の抗糖尿病薬も中止した。高脂血症および脂肪肝の改善も認められた。これまでのところ明らかな副作用は認められず、脂肪萎縮性糖尿病のレプチン補償治療は有効かつ安全であることが明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
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