遺伝性腎疾患動物における細胞外マトリックス制御系の分子病理学的研究
Project/Area Number |
00J03454
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
山田 こずえ (内尾 こずえ) 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 遺伝性腎炎 / 細胞外マトリックス / 糸球体基底膜 / 糸球体上皮細胞 |
Research Abstract |
ヒトでも患者数が多く、家畜でも多発する腎疾患、特に遺伝性腎疾患は今なお病因は不明である。その原因の一つに有用な病態動物が数少ないことがあげられる。ICGN系マウスは国立感染症研究所で確立された遺伝性腎疾患モデルマウスであり、ヒト遺伝性腎炎のモデルとして有用と考えられている。このマウスを用いて、その病因を精査することは有意義なことと考えられる。これまでの研究で、ICGN系マウス腎疾患は、細胞外マトリックスの代謝異常、特に尿を濾過する機能をもつ腎糸球体基底膜の成分であるラミニン成分置換異常が原因であるこ孝を明らかにしてきた。そこで、本研究の目的は、ラミニン成分置換異常が起こる原因を明らかにすること、糸球体基底膜を産生する細胞の解析にある。本年度はウェスタンブロット法ならびに免疫組織化学染色法を駆使し、糸球体基底膜産生細胞の分化について解析した。すなわち糸球体基底膜産生細胞である糸球体上皮細胞、ICGN系マウスにおいて、腎疾患発症初期から形態的にも機能的にも正常糸球体上皮細胞とは異なった性質を持つことが明らかとなっ七、具体的には糸球体上皮細胞特異的発現タンパクであるSynaptopodinなどがICGN系マウス糸球体上皮細胞において発現が有意に低下していることを明らかとした。さらに、糸球体上皮細胞は高度に分化した細胞であるため、正常な状態では細胞周期は停止しているが、ICGN系マウスでは細胞周期を停止させているタンパクの発現低下が認められた。これらの知見からICGN系マウスの病因の一つは糸球体上皮細胞の分化であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)