脊索動物の体制の進化におけるT-box遺伝子の役割
Project/Area Number |
00J03577
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
系統・分類
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
佐藤 剛毅 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ナメクジウオ / 脊椎動物の起源 / T-box遺伝子群 / 神経系 / 発生 |
Research Abstract |
ナメクジウオのような脊索動物から脊椎動物への形態学的進化を考える際、避けて通れないのが"あたま"の問題である。ナメクジウオの頭部には脊椎動物に見られるような発達した脳が無く、感覚器も発達していないと考えられていた。この形態学的変化を裏打ちする発生学的な変化を探る目的で、私は脊椎動物の前脳の発生に大きな役割を担うT-Brainファミリー遺伝子のナメクジウオからの単離を試み、その発現パターンを解析し、報告した。ナメクジウオT-Brain相同遺伝子は脊椎動物のように中枢神経系で発現が観察されなかったことから、この遺伝子の中枢での発現は脊椎動物の出現の際におそらく獲得されたものであることが示唆され、同時にこの変化が大きな発生学的変化の一端を示すものである可能性が生まれた。また、T-Brainファミリー遺伝子は脊椎動物において鼻プラコードでの発現も同時に報告されているが、ナメクジウオではPre-oral pitと呼ばれる器官で発現し、この発現パターンからナメクジウオのPre-oral pit由来の器官から脊椎動物の嗅覚器のような化学受容器が発生するのではないかと考え、現在はこうした考えに基づきT-Brain遺伝子の発現調節機構ならびに化学受容体遺伝子のクローニングと発現パターンの解析を進めている。また、今年度はナメクジウオの特徴である筋肉性の脊索の発生を研究するグループに参加した。この研究により、ナメクジウオの脊索の発生において脊椎動物などで骨格筋分化に重要な役割を担うMyoDファミリー遺伝子が発現していることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)