Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
私はホヤ胚を研究材料にして、内胚葉分化や中胚葉誘導などをつかさどる一連の遺伝子カスケードを明らかにしたいと考え研究を進めてきた。私はまず、ユウレイボヤの内胚葉分化にはβ-cateninの働きが必須であることを明らかにした、そこで、β-cateninの下流で内胚葉分化や内胚葉から中胚葉への誘導に働く遺伝子を単離する目的で、β-catenin過剰発現胚とcadherin過剰発現胚との間でサブトラクションを行い、計13個のβ-catenin下流遺伝子を同定した。これらの遺伝子はすべて16細胞期から110細胞期までの間に内胚葉を含む植物極側の細胞で発現する。これらのうちのいくつかの遺伝子についてその機能解析を行った。Cs-FoxDはforkheadドメインを持つ転写因子で16および32細胞期の予定内胚葉割球で一過的に発現する。上流解析実験によりCs-FoxDがβ-cateninの直接のターゲット遺伝子であることが分かった。Cs-FoxDの機能をアンチセンスモルフォリノで阻害すると、脊索細胞が全く分化せず、予定脊索細胞は内胚葉細胞へと分化していた。Zinc finger転写因子をコードするCs-ZicLは32細胞期から予定脊索細胞と筋肉割球で発現を始めるが、Cs-ZicLの脊索細胞での発現はCs-FoxDの下流であることも明らかにした。Cs-ZicLの機能阻害実験をすると脊索細胞は分化せず、ホヤ胚の脊索形成のマスター遺伝子であるErachyuryの発現も抑制される。つまり、いままでのところβ-catenin→Cs-FoxD→Cs-ZicL→Brachyury→脊索細胞分化というカスケードが明らかになりつつある。一方、Cs-FGF4/6/9は16細胞期から予定内胚葉と脊索割球で発現し、機能阻害実験はCs-FGF4/6/9は間充織細胞と脊索細胞の部の誘導に必要であることを示している。
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