Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
2次錐計画法や半正定値計画法などの新しい数理計画法の枠組みを用い,種々の不連続性や非線形性を有する構造物の解析法および最適設計法に関する研究を行った。 構造最適化の分野において,最小固有値最大化問題は多くの応用を持つ最適化問題である。ところが,一般に最小固有値は連続微分不可能であるため,既往の手法を用いて本最適化問題を解くことは極めて困難である。本研究では,線形座屈荷重係数を指定したトラスおよび骨組構造物の最適化問題を取り上げ,これを半正定値計画問題に逐次近似し,主双対内点法を用いることで最適解を求める手法を開発した。数値実験を行い,効率よく解が得られることを示した。次に,半正定値計画問題に主双対内点法を適用した場合に,得られる最適解の性質について検討した。即ち,ある群の作用に対して不変性を持つような"対称な半正定値計画問題"を定義し,その中心パスや,内点法で用いられる探索方向の群対称性を示した。従って,例えば対称な形状の構造物に対する構造最適化問題を解いた場合,得られる解の対称性が保証される。ところが,既往の手法では変数のグループ分けなどを用いない限り,非対称な解に収束してしまうことが多い。既往の手法との比較を行い,内点法の解が持つ群対称性は,実用的に有用であることを明らかにした。 最後に,幾何学的非線形性を厳密に考慮した下で,ケーブルネットの全ポテンシャルエネルギー最小化問題と等価な2次錐計画問題を定式化し,内点法を用いて釣合形状を得る手法を提案した。ケーブルは,引張応力にしか抵抗できないという不連続性を持っているため,ケーブルにたるみが生じる場合には既往の手法で解を得るのは困難である。また,Fenchel双対理論と2次錐の自己双対性を用いて,応力のみを変数としたコンプリメンタリエネルギー最小化問題を導いた。
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