アラビドプシスにおけるサイトカイニンを介した窒素源情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
00J04303
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Nagoya University |
Research Fellow |
木羽 隆敏 名古屋大学, 生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | サイトカイニン / 窒素 / レスポンスレギュレーター / His-Aspリン酸リレー / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
高等植物において、窒素栄養は最も欠乏しやすい栄養素の一つである。そのため、植物はその栄養状態を感知し、応答する機構を高度に発達させていると考えられる。近年、根圏における窒素栄養情報がサイトカイニンを介して地上部へと伝達される系が存在することが強く示唆された。また、そのサイトカイニンの情報伝達にはHis-Aspリン酸リレー系の関与が示唆されている。本研究ではHis-Aspリン酸リレー情報伝達系のレスポンスレギュレーターARRの機能解析から、高等植物の窒素情報伝達系の分子機構解明を目指した。特にその発現がサイトカイニンによって誘導されることが特徴であるタイプA ARRについて研究を進めた。 サイトカイニンセンサーAHK4の下流でその発現が制御されるタイプA ARRの探索を行った。そしてAHK4機能欠損変異体cre1-1において、ARR15とARR16のサイトカイニン誘導性が顕著に低下することを明らかにした。AHK4とARR15、ARR16が共にサイトカイニン情報伝達系を構成することが示唆された。 タイプA ARRであるARR15についてT-DNA挿入変異体を1ライン取得した。この変異体では、ARR15転写産物レベルが顕著に低下していた。その表現型をサイトカイニンに対する応答に焦点を当てて詳しく調べたが、特に変化は見られなかった。ARR15と重複した機能を果たす他のタイプA ARRが存在することが示唆された。 ARR15についてその過剰発現体を作製して、その表現型の解析を行った。通常の栽培条件では、特にその形態に異常は見られなかった。サイトカイニンに対する応答に焦点を絞ってその表現型の解析を行ったところ、カルスの緑化及び根の伸長阻害実験から、サイトカイニンに対する感受性が特異的に低下していることを明らかにした。ARR15はサイトカイニンの情報伝達の負の出力調節機能をもつことが強く示唆された。 ARR15はサイトカイニンセンサーAHK4によって発現誘導され、AHK4の下流のサイトカイニン情報伝達系のネガティブフィードバックループを形成すると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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