書き換え可能なハードウェアを用いた複雑適応系の振る舞いの解明
Project/Area Number |
00J05304
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Control engineering
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Research Fellow |
山口 佳樹 筑波大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 複雑系 / IPD / GA |
Research Abstract |
本研究では,複雑適応系における共進化モデルの解析において以下の知見を得ることができた. 初めに,共進化モデルとは繰り返し囚人のジレンマ(Iterated Prisoner's Dilemma : IPD,以下IPDと略す)を基本としたモデルである.この2つのモデルの違いは対戦に使用する利得行列にある.IPDの利得行列は1つであるのに対し,共進化モデルの利得行列は複数あり,各利得行列は遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm : GA,以下GAと略す)により進化を行う.つまり,個体と利得行列が互いに影響を与えながら進化を続ける(共進化を行う)ため,共進化モデルではIPDでは解析が難しいマクロな解析を行うことができる. 次に,共進化モデルの解析結果について説明すると,(1)利得行列が社会的ジレンマ(IPDを含む4つのジレンマ)の制限内で進化する場合,全利得行列は利得行列が持つジレンマを小さくする方向に進化した.これは,ジレンマの小さい方がモデル社会の安定に繋がるからである.この傾向は最適解(ジレンマが最小である方向)だけでなく局所解についても同様で,局所解で生じるジレンマがモデルで使用している条件(変異率,個体数等)で左右されない程度に十分小さければ,全利得行列は局所解の方向にも進化し収束した.また,(2)利得行列に強いジレンマ(IPDを含む2つのジレンマ)しか生じない制限を使用した場合,(1)とは異なる結果(利得行列は収束と発散を繰り返す)が得られた.この周期性はIPDの解析では見られなかったものであり,非常に興味深いものであった.
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)