Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
我々はこれまでに、プラズマの基幹パラメータである電子温度の空間分布計測に広く用いられてきた、半導体X線検出器の、感度理論として、この四半世紀にわたり、「教科書に広く掲載され」、プラズマ解析に用いられてきた定説の不備を正し、最近MITが提唱した理論を覆す、「半導体X線検出器新感度理論」を提唱し、シンクロトロン放射光を用いてこの新理論を実証した。平成12年度は、本研究計画に従い、電子速度分布関数の二次元空間分布計測を目的として、X線計測の基盤を固めるため、上記の「半導体X線計測器新感度理論」を応用・拡張し、その計測が一般に困難な数10eVから数10keVまでの広範囲のプラズマX線の時間・空間分布を、1プラズマ・ショットで計測可能な、新型マトリックス型半導体検出器を開発した。更に、本検出器を筑波大学プラズマ研究センターのガンマ10タンデム・ミラー装置に設置し、本研究の新X線計測システムの確立に対する整備を行った。平成13年度は、整備した本新計測システムを用いて、X線計測をガンマ10プラズマを用いて実際に行った。更に、プラズマ・パラメータを変化させて、電子の速度分布関数の詳細計測と、電位との相関について、研究を行った。今年度は、昨年度までに確立した本新型計測器を基盤として、電子速度分布関数・電子温度及び電子閉じ込めに対する、プラズマ半径方向のシアー効果を含む電位の効果と相関、並びに電子密度、電子加熱電力、密度半径分布の影響・効果、それらを統合した、電子閉じ込め電位分布と電子速度分布関数・温度分布の相関の整理・体系化に基づく、両者の間の比例則の確立を行った。これらの成果は、欧州及び米国の学術誌に公表し、その成果を世界に広く示した。
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