高校から大学への移行過程における教養教育カリキュラムに関する日米比較研究
Project/Area Number |
00J05590
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Waseda University |
Research Fellow |
杉谷 祐美子 早稲田大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 教養教育 / カリキュラム / 総合科目 / 非専門性 / 学際性 / 前専門性 |
Research Abstract |
日本の教養教育カリキュラムの特質について、比較、調査、歴史の3つの手法によって考察した。 1、日本の学士課程カリキュラムは一般に教養教育・専門教育・自由選択の3要素から構成され、教養教育はさらに前専門性・非専門性・学際性ないし総合性のおよそ3つの教育内容に分類できる。こうした構成要素の点では米国のカリキュラムと共通するものの、日本の場合、「幅広さ」という編成原理によって、非専門性を教養教育のみならず、自由選択、専門教育においても求める点が特徴的である。 2、学際性ないし総合性と前専門性について、2000年度収集のカリキュラム関連諸資料を分析した。 (1)学際性ないし総合性に関しては、総合科目を対象に検討した。歴史的に、「総合」科目の理念は学際性・統一性・主体性に求められる。しかし現在は、学際性を重視するあまり、複数教員によるオムニバス形式の授業形態が一般化し、科目としての統一性の確保は教員側の配慮によるよりも、学生の主体性に委ねられる傾向にある。 (2)前専門性については、学生の学力が多様化するなか、専門基礎教育にとどまらず、専門教育あるいは大学教育全般への導入的側面が重視されつつある。理数系学部では高校までに習得すべき内容の補習を、人文系学部では知的動機づけや学習スキルを重視するなど、専門学部によって差異はあるものの、大学教育への円滑な移行を促す取組みが行われている。 3、教養教育に前専門性が含まれるのは、歴史的経緯にも由来する。新制大学発足時の一般教育導入に際して、旧制の高等教育機関をいかに統合し、既存の教養教育といかに調和を図り、いかなる組織をもって対応したかが、国公私立を問わず、後の一般教育、ひいては現在の教養教育の組織体制と構想に影響することになった。
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Report
(1 results)
Research Products
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