| Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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| Research Abstract |
本研究はμ-オキソ錯体系の結晶化により単離された10核錯体[(O=V)_<10>(μ_2-O)_9(μ_3-O)_3(C_5H_7O_2)_6]の多電子移動反応について詳しく調べ、次いで酸素との架橋錯体形成と、分裂活性種生成の電子過程解明により、4電子還元反応から接触電極に集めた電子を電流として取出す、いわゆる高電圧・高電流の新しい酸素電池の構成を目的とする。 本年度には酸素開裂を生起するμ-オキソ錯体の修飾電極を、負極側(Zn→Zn^<2+>+2e^-)と組合わせた複合系を対象に、μ-ジオキソ形成に伴う電位勾配の発生が、酸素の結合開裂に伴う自由エネルギー変化を起電力として取出す為に最も効率の高い過程であることを実証した。一般に亜鉛空気電池には塩基性の電解液が用いられるため、塩基性における酸素還元について電気化学測定法を用いて検討した。塩基性(pH=11)では酸素4電子還元がOV vs. SCEに観測され、酸素からOH^-への変換率は74%となった。10核クラスター錯体は酸性と塩基性共に極めて安定であり、高い活性が保たれる意外な結果が得られた。錯体をカーボン電極と混合して酸素電極を作成、1M KOH電解液、亜鉛負極、隔膜と組み合わせて定電流放電を行った結果、セル電圧1.3V、放電容量は77mAh/g、放電時間112hとなった。従来のMnO_2触媒と比較すると約5倍以上の放電容量に達することが分かった。 博士論文、タイトル:「μ-オキソ多核錯体経由の多電子促進移動を利用する酸素電池」をまとめた。本論文は多核錯体が媒介する酸素分子の活性化と、これが多電子移動により連続電流の発生へと繋がる内容に展開させた結論を述べたものであり、多電子移動やイオン交換の制御に基く酸素(空気)電池構築に関する具体性の高い指針を与えるばかりでなく、広く高分子科学に寄与するところ多大である。3年間の研究実績として、研究報文8報(J. Power Sources, J. Macromol. Sci., Inorg. Chim. Acta, Inorg. Chem.等)、国際会議の講演発表11件及び国内学会発表6件をまとめた。
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