トキの脳下垂体糖蛋白質ホルモン遺伝子のクローニング及び個体間の遺伝的関係の解析
Project/Area Number |
00J05725
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物形態・構造
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Research Institution | Waseda University |
Research Fellow |
河崎 大輔 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | トキ / 希少鳥類 / 遺伝子 / 生殖腺刺激ホルモン / 甲状腺刺激ホルモン / ミトコンドリアDNA |
Research Abstract |
1.脳下垂体糖蛋白質ホルモン遺伝子のクローニング:前年までに濾胞刺激ホルモンβ鎖(FSHβ)遺伝子と甲状腺刺激ホルモンβ鎖(TSHβ)遺伝子の大部分の構造を明らかにしていたが、今年度で全構造を明らかにした。鳥類で初めて明らかにされたこれらの遺伝子の構造は、両遺伝子ともに既報の哺乳類、魚類の相同遺伝子のエクソン-イントロン構造と同じ構造をしており、この構造が鳥類でも保存されていることが明らかになった。また、5'上流域のプロモーター領域の配列を比較した結果、TSHβ遺伝子では哺乳類で報告されている調節配列が保存されていたが、FSHβ遺伝子では調節配列は保存されていなかった。 2.個体間の遺伝的関係の解析:まずミトコンドリアDNA(mtDNA)の全塩基配列16,732bpを決定した。既報の鳥類mtDNAと同様、13個の蛋白質遺伝子、2個のrRNA遺伝子、22個のtRNA遺伝子の存在が確認された。また、鳥類mtDNAでは遺伝子の並び順が2通り報告されているが、トキはニワトリやコウノトリと同じ順であることがわかった。蛋白質遺伝子とrRNA遺伝子の塩基配列を用い作製した近隣結合系統樹では、トキはコウノトリに最も近く、次いでチドリ目に近いことが示された。また、個体間の遺伝的関係を解析するため、日本産のトキ「ミドリ」と、佐渡島で飼育中の中国産のトキ「ヨウヨウ」「ヤンヤン」「ユウユウ」「メイメイ」について、塩基置換速度が大きいとされるmtDNAの中でも特に塩基置換速度が大きいとされるコントロール領域の塩基配列を比較した。コントロール領域のうち936bpの塩基配列を決定した結果、中国産トキの配列はすべて同じであるが、日本産トキと中国産トキでは2塩基座で異なることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)