非均質材料中に存在するマクロ欠陥のイメージング手法の開発
Project/Area Number |
00J06241
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
構造工学・地震工学
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
中畑 和之 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超音波 / 形状再構成 / ボルン逆解析 / キルヒホフ逆解析 / 非均質材料 / 多点計測 / 欠陥断面イメージング / 高速イメージング |
Research Abstract |
非均質材料からなる構造部材内部に存在する欠陥の幾何学量を,超音波を用いて高速かつ高精度に推定するための欠陥イメージング手法の開発に関する研究を行った.欠陥像再構成のためにボルン近似とキルヒホフ近似に基づく線形化弾性逆散乱解析法を構築し,本解析法を非均質場へ適用することを試みた.本年度は3年次にあたり,1年次と2年次で得られた成果を基に,実用性を意図した具体的な非均質材料内の欠陥イメージングツールを提示した.以下にその詳細を示す. 1.FFTを利用した高速イメージング 欠陥からの散乱振幅データを像空間に変換する過程に画像処理の原理に基づく2次元高速フーリエ変換(FFT)を活用することで,欠陥像の高速イメージングが可能となった. 2.多点計測モードによる高精度イメージング 一方の探触子から超音波を送信して他方の探触子で受信するピッチキャッチモードを多点受信計測に応用することで欠陥像の高精度イメージングツールを提案した.欠陥からの散乱波に欠陥同士の波動の相互干渉効果が含まれていても,個々の欠陥像を詳細にイメージングできることを示した. 3.欠陥種の識別 ボルン逆解析は欠陥内部を,キルヒホフ逆解析は欠陥境界部を再現することから,両手法を組み合わせて用いることで,ボイド状欠陥とクラック状欠陥の識別フローを提案した. 4.三次元欠陥の断面イメージング 構造物の部材形状を考慮して,センサーのアクセス空間が限定された場合の欠陥イメージング手法を開発した.ここでは,円柱状構造物の側面からの計測データを基に,構造部材の断面イメージングを試みた.評価対象とする欠陥のサイズと形状決定の精度に応じて超音波ビーム幅を調整することで,効率的な欠陥評価が可能であることを示した. 5.非均質材料のマクロ欠陥イメージング 均質弾性体の欠陥再構成に用いられる線形化逆散乱解析法を,材料の非均質性に起因する波動の分散効果を考慮した手法に拡張した.波動の分散による位相速度の周波数依存性は逆散乱過程におけるフーリエ積分に組み込まれた.この結果,非均質体中の空洞状欠陥による散乱波から逆に欠陥形状の再構成が可能であることを示した.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)