Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
p-GaAs/p-AlGaAs劈開(110)面の走査型トンネル顕微鏡(STM)発光分光実験を行った。GaAs井戸層からのSTM発光強度は、電子注入源である探針の位置がGaAs井戸層から離れるに従い、熱緩和距離及び拡散距離に相当する二つの減衰長によって指数関数的に減少することがわかった。さらに、熱緩和距離は試料印加電圧の増加に伴い大きくなるが、拡散距離は試料印加電圧に依らないことを見出した。これらの結果を説明するために、p-AlGaAsに注入された電子のモンテカルロシミュレーションを行った。その結果、極性光学フォノン-正孔プラズモン結合モード散乱が注入電子の熱緩和過程に大きな影響を与えることを見出した。さらに、試料印加電圧が大きい場合には、谷間散乱も大きく影響することを明らかにした。p-AlGaAs障壁層中に埋め込んだ自己形成p-InAs量子ドット構造のSTM発光分光実験を行った。STM発光スペクトルの空間分布像を計測すると、直径数10nmの明るい円形状構造が観察された。さらに、これらの明るい円形構造が観察される位置は光子エネルギーによって大きく変化することがわかった。そこで、明るい円形状構造の起源を明らかにするために、有限要素法を用いてピラミッド型InAsドットの遷移エネルギーを理論計算した。理論計算を行うにあたっては、p-AlGaAs層で被覆しないp-InAs量子ドットが剥き出しの構造を原子間力顕微鏡(AFM)観察することによって評価した、量子ドットのサイズ・形状分布が考慮された。その結果、観察された明るい円形状構造は個々のInAs量子ドットからの発光に相当することがわかった。
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