Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
我々の世界は12個の素粒子というものの組合せで記述できる。その素粒子の中にはニュートリノと呼ばれるものが3種類ある(電子型、ミュー型、タウ型)。近年になってニュートリノの質量は0で無いことを示唆する現象、ニュートリノ振動が発見された。それはある種類のニュートリノが他の種類のニュートリノに時間発展と共に変化する現象である。この現象の観測から異なる種類間のニュートリノの質量差の2乗を測定することが出来る。電子型ニュートリノに対するそれは、太陽ニュートリノを観測する実験によって行われていたが、それぞれの実験の結果の範囲は6桁にも及び測定したとは言い難い。原子炉で発生される反電子型ニュートリノの観測からその質量差を測定する実験がKamLANDである。観測時間145.1日(2002年3月4日〜2002年10月6日)の結果はニュートリノ振動によって示唆される現象(予想値>測定値)を再現した。予想値86.8個に対して、測定値54個となった。この結果は電子型ニュートリノと他のニュートリノとの質量差の2乗は約1/100,000電子ボルト2乗であると示唆する。この研究結果は2003年1月のPhysical Review Lettersに掲載された。
All Other
All Publications (1 results)