ランダムサイトコドン変異法による非天然アミノ酸導入蛋白質の作製
Project/Area Number |
00J06468
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Okayama University |
Research Fellow |
村上 裕 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 非天然アミノ酸 / セレクション / 蛋白質 / リボザイム / 進化工学 / コドン / RNA / tRNA |
Research Abstract |
非天然アミノ酸の蛋白質への部位特異的導入は、蛋白質に新たな機能を付与するための有用な方法である。この変異法は1989年にShultzらにより、アンバーコドンを非天然アミノ酸に対応させる方法として発表された。我々の研究室では、新しく4塩基や5塩コドンを非天然アミノ酸に対応させることで、非天然アミノ酸の導入効率を改善し、さらには2個の非天然アミノ酸を導入して蛋白内の電子移動を観測することにも成功している(J.A.C.S. 2002)。しかし、非天然アミノ酸でアシル化されたtRNAの作成が非常に複雑であるため、その応用には限界があるのも事実である。本年度は、アミノアシルtRNAの簡便な作成法を開発するべく、ニュヨーク州立大学の菅裕明教授との共同研究を行った。 菅裕明教授は、tRNAをアミノアシル化する様々なリボザイム(RNA触媒)を、進化工学的手法を用いて得ている。このうち、r24と名付けられたリボザイムは、カルボキシル基を弱く活性化したアミノ酸を基質としtRNAの3'末端を特異的にアミノアシル化する。しかし、r24はtRNAと強く結合し、生成物であるアミノアシルtRNAを解離することができず、結果として1ターンオーバーの触媒となる。この問題点を逆手に取り、r24をレジンに固定化することで効率良くアミノアシルtRNAを作成し精製することに成功した。実際には、r24の3'末端にpolyAを付加し、この3'末端を酸化してジアルデヒドを作成し、これをヒドラジドを表面にもつレジンに固定化した。このr24を固定化したレジンにtRNAとアミノ酸を含む水溶液を加え、アミノアシル化反応を行った。反応後、レジンを洗浄し、尿素を含む溶出液でr24を変性させることで、アミノアシルtRNAが回収できた。さらに、r24を固定化したレジンは、水で洗浄するだけで簡単に再生でき、複数回の再利用が可能であった。本結果は本年度の(H. M. et al. JA.CS. 2002)に発表した。今後、本方法が「ランダム挿入削除変異法(ランダムサイトコドン変異法)」を含む様々な方法に応用されるものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)