組み換え型ヒト好酸球由来リボヌクレアーゼECPの機能解析と細胞増殖阻害剤への応用
Project/Area Number |
00J06510
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Okayama University |
Research Fellow |
前田 貴志 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Protein transduction / カチオン化 / ポリエチレンイミン / アビジン / ビオチン / 抗原-抗体結合 / エンドサイトーシス / RNase |
Research Abstract |
本年度は、今までのヒト好酸球由来リボヌクレアーゼであるEosinophil Cationic Protein (ECP)を毒素ドメインとした細胞増殖阻害剤の開発で得られた研究結果から、蛋白質の分子表面をカチオン化することで細胞内への内在化能力を付与することができると考えた。本研究では蛋白質の分子表面に存在するカルボキシル基にアミンを縮合することでカチオン化を施す手法を使った。私共の研究室では昨年度のうちに、蛋白質へのカチオンの付加は細胞内導入効率を向上させるが、その機能保持のためにはカチオン化の修飾の程度を抑える必要がある、と気付き、ポリエチレンイミン(PEI)という高密度なカチオン化を有する高分子を利用した蛋白質のカチオン化法を開発していた。本研究ではPEI-カチオン化蛋白質が主にエンドサイトーシスを介して生細胞内に取り込まれることを解明した。PEI-カチオン化法は細胞内に導入したい任意の蛋白質のカルボキシル基に共有結合でPEIを付加しているが、この修飾の程度をコントロールすることは化学修飾に不馴れな研究者には困難である。また細胞内に内在化したカチオン化蛋白質はPEIが不可逆的に結合し続けるため、その電荷や立体障害による機能阻害は否めない。そこで本研究では機能低下を伴わず、かつ誰もが容易に利用できるカチオン化蛋白質細胞内導入法を目指し、非共有結合性の相互作用として生化学の分野で広く使用されているビオチン-アビジンの系と1次抗体-2次抗体の系を利用したカチオン性キャリアを調製した。前者はカチオン化アビジンまたはアビジン-ビオチン-PEI複合体を、後者はPEIカチオン化2次抗体をカチオン性キャリアとして用いて、それぞれビオチン化蛋白質と1次抗体を生細胞内に内在化させることができた。これらの技術は、細胞内蛋白質の機能解析やその応用だけでなく、再生医療や組織工学の分野への展開にも大いに貢献するものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)