Project/Area Number |
00J07130
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Philosophy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 鉄兵 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | オーソモジュラー束 / 非局所性 / 分配律 / Bellの不等式 / 確率的相関 |
Research Abstract |
1.量子力学の解釈に関する困難として,Kochen-Specker論証とBell論証と呼ばれるものが知られている.前者は量子論的命題構造上では真理値の二値原理が成立しないこと(非Boole性)を指摘し,後者は量子論的非局所性の存在を指摘するといわれる.本年度の研究では両者の論理的関係を考察し,第一に,合成系でBellの不等式が成立するための十分条件が,部分系の少なくとも一方がBoole的であるということ,この条件が局所性・分離可能性と同値であることを証明した.この成果に関して,科学基礎論学会2002年度講演会(東京工業大学),および科学基礎論夏のセミナー(北海道大学)において口頭発表を行った. 2.上述のKochen-Specker論証とBell論証の論理的関係に関して,得られた十分条件がさらに必要条件でもあることをも証明した.これらの結果はBellの不等式の完全な論理的特徴付けを与え,結合系には局所古典的・局所非古典的・非局所非古典的という3つの分類が可能であることを明らかにするものである.尚,この結果は『Locality and Orthomodular Structure of Compound Systems』として投稿中である.また,量子論的非局所性は,共通原因の原理に基づく伝統的な科学的説明の理論に問題を生じさせることが知られているが,本研究の結果とその問題との関連については,投稿中の『結合命題束上のBell型不等式』で指摘した.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)