Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本年度は噴射部分をモジュール化したより実機に近い形状のクラスター型エアロスパイクノズルについて解析を行った。去年までは理想長の20%の長さを持ったノズルのみに着目して解析を行ったが、本年度はノズルの長さが推力にどの様な影響を及ぼすかを調べるために、理想長の100%、30%、及び20%の長さのノズルについて調べた。その結果、クラスター型エアロスパイクノズルはモジュール化しないアニュラー型エアロスパイクノズルに比べ、切断によるスペース面での推力補填の能力が高く、モジュール化をしても切断による影響は殆ど無いことが分かり、より軽量化を図ることができるノズルであることを示した。また、宇宙機の帰還時及びアボート時等の状況を想定し、各モジュールの作動を停止させたときの推力への影響を調べた。その結果、隣り合った噴射モジュール数が多い方が、各モジュールからの排気流干渉をより多く起こすことができ、ノズル表面に高圧領域を形成することで、より高い推力を維持させることができることが分かった。また、地球帰還時に揚力を稼ぐリフティングボディ形状の期待にエアロスパイクノズルを搭載することを想定し、リニア型エアロスパイクノズルの解析も行った。リニア型エアロスパイクノズルで初めて確認される横方向の排気流膨張が推力へ与える影響について特に調べた。その結果、低圧力比の領域においては横方向の膨張が推力へ与える影響は少ないが、高圧力比領域になると影響がより顕著に現れることが分かった。横方向の膨張を防ぐために横壁を有した形状で解析した結果、横壁を有しないノズルよりも非常に高い性能を発生することが分かった。
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