Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本年度は昨年度に引き続き、"p進Lie拡大の岩澤理論"について研究を行った。これは楕円曲線の岩澤理論の一つの一般化である。従来の理論は、楕円曲線のセルマ一群の構造を円分的Zp拡大体上で調べるものであったが、それをより一般のp進Lie拡大体に置き換えて調べるものである。このときガロア群が一般に非可換となり、格段に難しさが増す。しかし、従来の理論と比肩できる美しい理論が存在すると信じられる根拠がいくつかあり、その建設途中にある有望な分野である。本年度は、昨年度来O. Venjakob氏(ハイデルベルク大)と共同で進めて来た研究を論文として発表した(研究発表の項参照)。これは、従来の岩澤理論では起こり得ない、p進Lie拡大の岩澤理論特有の現象を発見するとともに、これまで知られていなかった、いくつかの事実をまとめたものである。この分野の日本における研究者は現在私しかいないので、共同研究や研究連絡を、外国の研究者と行う必要があった。本年度は10月にケンブリッジ大(英国)のJ. Coates氏、引き続いて10月と11月にハイデルベルク大(ドイツ)のO. Venjakob氏を訪問し、共同研究を行った。その成果はVenjakob氏との新たな共著 "Relating characteristic elements over κ_<∞> and κ_<cyc>" として発表予定である。ここでは、円分的Z_p拡大の理論の目標の一つであった"岩澤主予想"のp進Lie拡大の場合での定式化の可能性について論じている。
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