低電圧・低消費電力動作CMOS電流モード信号処理回路
Project/Area Number |
00J07853
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Shizuoka University |
Research Fellow |
倉科 隆 静岡大学, 電子工学研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 電流モード / CCII / オペアンプ / 低消費電力 / 低電圧 / バイカッド・フィルタ |
Research Abstract |
電流モードの利点を生かすため、単一CCIIを使った全電流モードバイカッド・フィルタの合成を提案した。電圧モードのOPAを用いたフィルタの設計手法は確立されているがCCIIを用いた電流モードフィルタはその設計手法が未だ確立されていない。そこでCCIIを用いた電流モードフィルタの設計手法を提案した。本合成法に基づいて設計されたフィルタを昨年完成させたRail-to-Rail CMOS CCIIを用いて試作した。 まず電流入力端子に電流を入力し電流出力端子から帰還してくる構成について提案した。帰還先を電流端子とした電流帰還型構成、帰還先を電圧入力端子とした電圧帰還型構成について述べる。それぞれの構成においてLPF、BPF、そしてHPFを実装し、その有効性を示す。 先の合成法ではCCIIの電流伝達特性を利用し、伝達関数からフィルタ回路のトポロジーを導いている。しかしCCIIはVCCSの機能も有している。そこでこの機能を利用する合成法も提案した。ここではRC回路のトポロジーを改め定めておき、各枝のアドミッタンスで2次関数を表わす直接合成法を用いた。入力端および出力端が共にRC回路で終端する両端終端構成、電流出力端子から帰還してくる電圧・電流帰還型の多重帰還型構成について述べる。ここでもそれぞれの構成においてLPF、BPF、HPFを実装し、その有効性を示す。 これらの構成はほぼ理論値とシミュレーション値そして実測値が一致している。また電源電圧を±1.0Vまで下げても正常に動作した。小信号入力時における回路全体の消費電力は電源電圧±2.5Vで約750μWであった。 以上の研究よりCCIIを用いることで混合モードのバイカッド・フィルタが簡単に構成できることが示され、本CCII±の構成は優れたAC、DC特性を有し、広帯域電流モード信号処理の基本構成素子として非常に有用である。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)