神経変性因子が関わる細胞内分子ネットワーク機構の解明
Project/Area Number |
00J08032
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University (2001-2002) The University of Tokyo (2000) |
Principal Investigator |
富田 進 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | APP / X11L / タンパク質相互作用 / β-アミロイド / アルツハイマー病 / PDZ / PI / 老人斑 |
Research Abstract |
APPはアルツハイマー病(AD)患者の脳に検出される老人斑の主成分β-アミロイド(Aβ)の前駆体タンパク質であり、細胞内におけるAβの産生・細胞外への分泌と凝集・蓄積がADの発症に係わっていると考えられている。APPは一回膜貫通型受容体様の構造をもつ膜タンパク質であり、細胞質ドメインがAPPの代謝や生理機能の調節に重要な役割を果たしている。私は、APPの細胞質ドメインの機能に結合するタンパク質としてX11Lタンパク質を単離してきた。X11LはAPPと結合することによりAPPの代謝を安定化する事を見出していたが、昨年度X11Lの機能調節に関わる分子としてXB31タンパク質の単離を報告した。細胞に過剰発現した系では、APPはX11Lを介してXB31と三量体を形成する事を昨年報告した。しかしながら、脳内で本当に三量体を形成しているかどうかは未解明であった。そこで、今年度は脳をヨードオキサノールショ糖密度勾配法により分画し、APP, X11L, XB31を分画したのち、3つのタンパク質が共存する膜分画から共役免疫沈降法を用いて、三量体を形成していることを確認した。XB31遺伝子に関して、さらに詳細に検討した結果、XB31はスプライシングの違いによるアイソフオームが存在し、また異なる2つの遺伝子から類似のタンパク質が生成されることを見出した。そこで、これらのタンパク質をAlcadeinα1,α2,Alcadeinβ,、Alcadeinγと名付けて解析を継続することにした。AlcadeinとX11Lの結合様式を詳細に解析した結果、Alcadeinの細胞質ドメインの2つのアミノ酸がX11LのPI(Phosphotyrosin Interaction)ドメインに結合することを明らかにした。APPもX11LのPIドメインに結合するので、どうして競合しないのかをPIドメインに点変異を導入したX11Lを用いて解析した。その結果、同じPIドメインでもAPPとAlcadeinは認識サイトが異なることが明らかになった。成果は、現在論文として投稿中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)