Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
ペロブスカイト型マンガン酸化物は巨大磁気抵抗効果、ハーフメタル等、多彩な物性を示す。それを利用したTMR素子も実用化されつつあるが、ヘテロ界面でのスピン散乱、電荷移動の影響を詳しく調べることが求められている。 我々は第二高調波発生(SHG)を利用して、マンガン酸化物ヘテロ界面1層での電荷移動による分極の観測を目指した。まずLaMnO_3薄膜,SrMnO_3薄膜,LaMnO_3/SrMnO_3ヘテロ薄膜、SrMnO_3/LaMnO_3ヘテロ薄膜をPLD法により作成した。 膜厚は約2nmで、AFMにより表面平坦で析出物がないことを確認した。 それらがもつ表面、界面の2次非線形感受率をMakerフリンジ法により測定した。 光源はTiサファイアレーザ(波長800nm,パルス幅150fs)を用いた。 その結果、LaMnO_3-空気を2としてSrMnO_3-空気が3、LaMnO_3-SrMnO_3が0.5となった。さらにSrMnO_3-LaMnO_3は符号が反転した-0.5であったことから、LaMnO_3とSrMnO_3のヘテロ界面1層での電荷移動による分極を正しく観測したと結論づけた。さらにOPA過程を用いてSHGのスペクトロスコピーを行い、SHGが酸素2p軌道からMn3d軌道への電荷移動励起による、電気双極子許容遷移によるものであることがわかった。 以上より、初めてSHGを用いて強相関電子系の単一界面分極の直接観測に成功したと言える。
|