Project/Area Number |
00J09743
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
矢澤 光弘 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イヌ / ネコ / 腫瘍 / テロメア / テロメラーゼ / TERT |
Research Abstract |
近年、小動物臨床においても腫瘍性疾患の増加が大きな問題となっている。本研究の目的は、腫瘍の不死化に関する解析を通して、動物の腫瘍の病態把握および治療に新たな知見を加えることにある。 ●犬および猫のテロメラーゼ触媒サブユニット(TERT)遺伝子のクローニングとその正常および腫瘍組織における発現 テロメラーゼ活性の他、テロメラーゼ構成分子の発現を検討することによって組織および細胞レベルにおけるテロメラーゼの状態を把握することができる。そこでテロメラーゼ触媒サブユニット(TERT)遺伝子の部分クローニングを行い、Motif 2を含む237bpの犬TERT遺伝子の塩基配列を決定した。得られた塩基配列をもとに、培養細胞中でのTERT mRNAの発現をRT-PCR法によって検討したところ、テロメラーゼ活性が検出されない正常線維芽細胞では発現しておらず、高いテロメラーゼ活性が認められる腫瘍細胞株において強く発現しており、TERT遺伝子の発現がテロメラーゼ活性を規定していることが示唆された。 また、犬の様々な組織でのテロメラーゼの発現を検討するため、正常組織および腫瘍組織よりRNAを抽出し、TERT mRNAの発現を同様に検討した。TERT mRNAは、ほとんどの腫瘍組織で検出されたが、正常組織においてもリンパ節や胸腺などのリンパ系組織、卵巣、および肝臓などにおいて比較的強い発現が認められた。この研究結果は現在、American Journal of Veterinary Research誌に投稿中である。 同様に猫についてもTERT遺伝子の部分クローニングを行い、培養細胞および正常組織での発現の検討を行った。この研究結果は、Journal of Veterinary Medical Science誌65巻5号に掲載されることが決定している。 このTERT遺伝子の発現解析は、小動物臨床において新しい腫瘍診断法の開発に有用と考えられた。また今後の研究においては、細胞レベルでのTERT発現解析が重要と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)