衛星観測と水文植生モデルの結合による地表面物理量同化手法の研究
Project/Area Number |
00J09784
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬戸 心太 東京大学, 生産技術研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 土壌水分 / 衛星観測 / マイクロ波放射計 / 放射伝達 / 葉面積指数 |
Research Abstract |
今年度は、マイクロ波放射計を利用して土壌水分を推定する手法の開発を行った。既往の研究においては、土壌層と植生層の放射伝達が主に考慮され、植生層については光学的厚さと単一散乱アルベドの2つのパラメータで表現することが多い。本研究では、土壌層と植生層と大気層の放射伝達モデルを結合した。植生層については、葉・枝・幹を考慮し、7つの物理的な植生パラメータを持つものを採用した。この放射伝達モデルと、熱帯降雨観測衛星TRMMに搭載されたマイクロ波放射計TMIの1998年から2000年のデータを利用して、土壌水分量のみを未知数とするシングルパラメータ推定手法を開発した。10GHzの偏波間輝度温度差を指標として利用し、LAIの時間変化をNDVIから換算して与え、SAIなどの植生パラメータをチューニングして与えることで、森林域をのぞく広い範囲で土壌水分量の季節変化(月単位)を再現できた。指標に、高い周波数帯を利用した場合や周波数間の輝度温度差を利用した場合に結果がよくなかったのは、大気層の変動の影響を考慮しなかったのが一つの原因であろう。LAIを外部データとして利用することが重要であるが、やや植生の多い地域では「LAIが輝度温度に与える影響」が弱く、かえってLAIを固定した方がよい結果となる場合もあった。このために、SAIなどのパラメータを領域ごとに適切に設定する必要がある。TMIの場合にはPRよりも観測頻度が高いために、日単位でも推定が可能である。中緯度帯だけでなく、比較的観測頻度の低い低緯度帯でも、降水イベントに対応した土壌水分の急激な上昇といった時間変化が確認された。最終的なプロダクトして、3年分(1998-2000)の日単位土壌水分量推定値が作成され、昨年度までのPRによるものと合わせて2種類の土壌水分量推定値が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)