相変態を伴うセラミック材料の微細組織形成に関する研究
Project/Area Number |
00J09822
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
柴田 直哉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ジルコニアセラミックス / 界面原子構造 / 結晶粒界 / 相変態 / 高分解能透過型電子顕微鏡 / EDS分析 / 偏析 / 格子静力学計算 |
Research Abstract |
ジルコニアセラミックスに形成される多様な微細界面構造は、その相変態と密接に関連している。これらの界面構造を系統的に解析し、その形成機構を明らかにするため、人工的に界面構造を作製し、透過型電子顕微鏡法を用いて詳細な原子構造解析を行った。人工界面としては、立方晶ジルコニアの対称傾角粒界を単結晶同士を張り合わせることで作成した。また、界面の原子構造を理論的に評価するために、格子静力学計算を行った。 立方晶ジルコニアの人工粒界に対する系統的な研究により、粒界原子構造、粒界エネルギー、粒界偏析といった粒界特性は、その方位関係に大きく依存することが明らかとなった。また、低Σ値を有する整合性の高い方位関係にある粒界において、粒界エネルギー及び粒界偏析に特異な挙動を示すものが存在することが明らかとなった。次に、粒界エネルギー及び粒界偏析挙動に顕著な差異が見られたΣ3,{111}、Σ11,{113}、Σ9,{221}に対して、高分解能電子顕微鏡法と格子静力学計算を用いた詳細な粒界原子構造解析を行った。その結果、実験により得られた粒界構造と、計算で得られた粒界最安定構造は良い一致を示し、どの粒界にも配位数欠損を有する陽イオンサイトが蓄積する傾向にあることが明らかとなった。詳細な解析により、このようなサイトと粒界エネルギー及び粒界偏析には強い相関性が存在することが明らかとなった。このようなサイト形成は、粒界の面方位と密接に関連していると考えられ、粒界特性の方位依存性は、粒界面の変化に伴う局所的なイオンサイトの配位環境変化に起因すると考えられる。つまり、ジルコニアセラミックスの界面構造においては、原子レベルでの局所構造がその特性を支配していると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)